昨年初参加して、素晴らしい、美味い蔵が多くて衝撃を受けた「やまぐち地酒維新」の業界向け試飲会。あの衝撃から1年、今年も再確認してきました。

やっぱり美味しいな、という蔵と、あれこんなもんだったっけ?と別の驚きも。ボトル差や年毎の違い、こちらのコンディションもあるので2回ぐらいでは何とも言えませんが。
やっぱり美味しい、と感じた6蔵は以下改めて紹介させて頂きます。ちなみに掲載順はこの日の登録番号順で他意はありまあせん。

去年の記事、と合わせてお読み下さい。

山口といえば、だっさい?ですか?そういう方にこそ、色々飲み比べて頂きたい。今回も出品はなかったですが、東洋美人のippoシリーズとかも含めて。

 

<わかむすめ> 新谷酒造

家族のみで、というより社長新谷さんがほぼ一人で醸す、小規模どころか最小クラスの蔵。それだけに仏のコンクールでの受賞は快挙。ややモダンでジューシーながら、温度や時間で表情を変えることでも知られる。

燕子花 純米吟醸 生原酒
まず旨み、熟した酸など膨らみを感じ、直後にメリハリあるキレが訪れる。上品さ旨み、艶やかさのバランスに秀でたお酒。

薄紅桜 純米吟醸 生原酒
酸に華やかさ、旨味が適度に乗る。線がやや細めで、一本通った糸に合わせて伸びるような印象。「熱燗にぴったり」との解説があるので、いずれ試してみたいが、冷やで飲みにくい酒ではない。

月草 純米 原酒
華やかさ、さっぱりとしてキレのある酸が特徴。飲み口よくややモダンでクセが少ない。KuraMaster2018純米部門金賞受賞酒、だけあり、飲み手を選ばないすっきり感ならこれ。

<八千代酒造> 八千代

標高の高い地で、やや硬水で仕込み、自社米も使うなど、芯があってやや濃醇なのが基本。ただ色々な試みもされているので、幅が広がったり、今後さらに良くなる期待も出来る。

純米大吟醸50
コメの風味が前面に出て練れており、まったりとした味わい。余韻まで味をしっかりと感じることができる。自社田栽培の酒米山田錦を使用。

ひやおろし 純米吟醸 山田錦
深いコクがあり、こちらも練れて米感が感じられる。ぬる燗以上の温度で楽しむとより複雑味を楽しめそう。

純米吟醸 山口桜酵母
酸があり、後口にかけて適度に出ており、メリハリとなっている。ほかの飲み口がさっぱりとして、冷やでも飲みやすい。

BD-14 純米酒
つまり日本酒度-14度。辛みはほぼなく甘みが出やすいタイプ。去年も2度ほど頂いた時の、甘みがたっぷりだったスタイルから酵母を変更しており、通りよく、しつこくなく、すっきりとした味わいに進化。より多くの人が飲みやすいスタイル。食後酒としてはもちろん、脂の乗ったものに食中酒として合わせることもできる。

<毛利・毛利公>山縣本店

インパクト、旨み、充実感、どれをとってもしっかり、しっくりくる。毛利・毛利公で若干違うが、やや甘みも持たせたモダンよりなお酒。そして飲みだすと止まらない部類。

毛利 無濾過原酒 純米大吟醸
まろやかで優しい甘味、旨味が感じられる。モダンでじわっとしたボディを中心に、外向的で鮮やかなお酒。

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純米 毛利公 ひやおろし
細かい旨み、後口のキレ、幅があり、酸に旨味家くっつく。広がりと適度な深みのある、派手さはなくとも、じっくり付き合えるお酒。

<山猿> 永山酒造

飲み応えなら右に出るものがほぼいない、濃醇、がっつりの代名詞。その濃密さも飲み比べると違いも楽しめるし、熟成感や燗上がりでの表情の豊かさは、これまた類似するものがない。

山廃仕込 ひやおろし
細かいコク、後味に細かい旨味、味のノリがある。うるさくない後味の細かな円熟味に、他に見られない特徴、熟成の複雑さがある。冷蔵庫でなくあえて外気より若干涼しい程度のレンガ蔵で熟成。

大吟醸 山猿 無濾過生原酒
細かい甘み、旨味に適度なとろみ、細かい酸が現れ後口にかけて大変香ばしい。よって焼き物、グリル、または固めの食材に合わせるのが良さそう。

<日下無双> 村重酒造

こちらもややモダンながら、前述毛利のようなジューシーさではなく、伸び、キレ、適度な酒らしさを残した飲みやすさ。ボトルのインパクトと共にもう少し広めたいお酒のひとつ。

協会八号酵母 生酛純米
コクととろみが出ていて、ナッツの様な香ばしい風味。他の日下無双とは一線を画す、落ち着いた風合い。

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純米大吟醸45
穏やかなとろみ、細かさ、旨味が口当たりから広がる。余韻にメロン他フルーツなどのフレーバー。ワイングラスがよく似合う酒。

<五橋> 酒井酒造

さて、今回の中でも唯一の王道クラシカル。当サイト日本酒コメントで、悪い意味でクラシカルと使うこともあるが、ここでは完全なる高評価の為。甘みに頼らず、旨み、複雑味をとり、さらにバランス良し。最近は同蔵のFiveが注目されがちながら、漢字の五橋、日本酒好きなら要チェック。

純米大吟醸

細やかな甘み、緻密さでほぐれた柔らかさがあり、じわりと旨味が広がる。昔ながらの大吟醸の贅沢な甘みを感じられる、王道の上級酒。舌の上の至福。逆に料理に合わせるのが悩みどころ。

純米吟醸 西都の雫
穏やかさ、軽やかな甘み、さらりとしてクセが少ない。口当たりも良く、丸い旨味が穏やかに広がる。

純米酒木桶造り
キャラメルのような甘く、香ばしい風味からクリーミーで適度な香ばしさを持つ。厚みとアクセントのある酒。洋食や少し辛い料理、味噌などにも負けない厚みと存在感がある。

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