知られざる銘酒を産み出す千葉県。東京から近いですし、酒どころのイメージがないかも知れません。

しかし、県内の酒米作りも盛り上がりを見せており、今回の試飲会でもおすすめしたい素晴らしい銘柄が数多くありました。

 

特にお奨めしたい銘柄を以下の6つに絞り、モダンタイプ、クラシカルの別にご紹介したいと思います。

モダンタイプ=フルーティーでワイン寄り、初心者向き

<福祝><鳴海><不動>

クラシカルタイプ=しっかり酒の風味あり、昔から飲んでいる方向き

<東魁盛><東薫><木戸泉>

 

“モダンタイプ”

藤平酒造 <福祝

山田錦50 純米吟醸

昆布のような旨味、丸みがあり、後半に辛味、切れが適度にあります。フルーティーさ、幅も程よく有り、口当たり良いです。

中汲み 純米

フルーティーさ、トロピカルな風味がある。味わい丸く、鮮やかで華やか、全体的に活き活きとした酒質。

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彗星55 純米吟醸

まろやかさに加え、ふっくらとした丸みのあるお酒。

雑味が少なく、みずみずしさがあり、飲み心地良い

 

 

東灘醸造 <鳴海

特別純米 直詰め生(青)

酸はあるものの、上記と比べて旨味、丸みが増します。適度な幅とうまみが広がります。

純米吟醸 直詰め生(赤)

鮮やかな林檎酸の様なキレがずっと続き、その後丸みふくらみを感じます。モダンで変化とメリハリのある味わい。

特別純米 ひやおろし

白ワインの年月日のような、華やかで通りの良い香り。香りに反して、味わいはやや重さを感じ、こっくりとした後口に香ばしさが広がります。

 

 

鍋店 <不動

無濾過 吊るし28BY 純米大吟醸 生原酒

丸みがあり、たっぷりした風味豊かで、心地よい甘旨味があるお酒。

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一度火入れ 純米吟醸

丸さが適度にあり、後半の香ばしさ、キレへとつながります。じわりと旨味が広がる、こなれた酒質です。

 

 

 

“クラシカルタイプ”

小泉酒造 <東魁盛

純米吟醸 五百万石

甘みと丸さがが口の中に柔らかく広がります。しっとりと繊細で、練れた穏やかな旨味があります。たっぷりとして、味わい深い印象。

山廃 純米吟醸 秋あがり

丸みと旨味が全体にうまく溶け込んで、調和の取れているお酒。穏やかで、かつ適度な飲みごたえがあります。

 

 

稲花酒造

1787 炎(純米吟醸)

口当たりはあっさりと通りよく、後口にはジワリとうまみが広がります。穏やかで、細やかなコメの旨み、質感が他に類ない印象を与えます。

純米 かもし酒

酵母由来か漬物のような香り。香ばしくふっくらとした旨味を感じます。クラシカルで、しっかりコメのダイレクトな風味が広がります。

純米 雄町

辛み、丸みがうまく出ています。力は感じるがその加減が上手く、懐の深く、しかも口当たり良い味わいです。

 

木戸泉酒造

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自然栽培米 山田錦 無濾過 生原酒

色合いが濃く、厚みを感じます。やや粗さもありますが、味わいのコク、旨みも充分にあります。

 

 

東薫酒造 <東薫

夢童 純米吟醸 無濾過生原酒

スムースで口当たりまろやか、あっさり、さっぱりとして通りが良い。味わいのこなれた、食中酒向きです。

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ひやおろし 純米吟醸 無濾過生原酒

口当たり涼やかで後半は香ばしく、コックリとしています。適度な厚みと幅があり、豊かな味わいです。

次回は、同じく県酒造協会主催の試飲会レポート「山口」編を予定しています。