学ばない遊び場5回目にして初の日本ワインのクローズアップ。
日本ワインは、今通称「日本版ワイン法」(正式名称は「果実酒等の製法品質表示基準」で、実際には法律ではない)
の改正をはじめ、大きな転換期に来ているといえます。10月30日の同表示基準実施日には、TVニュースはじめ、各メディアでも取り上げられていました。
言ってみれば、公的な「日本ワインの誕生日」だったのです。

当日お話ししたことを中心に、読まれている皆さんにも、今日本ワインの世界で何が起こっているのか、かいつまんで説明したいと思います。

*日本ワインブーム
品質が格段に向上して、最近でなく10年前ぐらいから、ようやく流通関係者と消費者が追いついてきて、日本人こそ日本のワインを祀った楽しむという発想が徐々に浸透して記述あります。

ただ一過性のブームでなく長年続けていけるような仕組みづくりが必要です。

 
*「日本ワイン」という言葉
これは、数年で急にでてきた単語で、その前は「国産ワイン」と言われていたと思います。今回改正のワイン法は主題としては国内原料のみを用いたものと、輸入原料用いたもので明確に分けるという規定に基づきます。
土地の狭い日本では、近年の急激なワイナリー増加に原料供給がなかなか追いつきません。
また生食用ぶどうの方が高く売れる為、長年加工用(ワイン用)の栽培に積極的でなかったというところもあり、輸入原料が使用されてきたという背景があります。

その環境がこの10年で大きく変わってきたところ、上記「基準」が3年前に実施予定が発表され、「準日本産」の流れが一気に加速しました。

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*耕作放棄地
これはブドウに限らず他の農作物、日本酒の米、田んぼはじめいろいろなところで農家の高齢化と後継者不足から陥っていることです。個人所有の葡萄畑をワイナリーが譲り受ける、または管理する、といった流れが加速しています。

*慢性的苗木不足
九州のワイナリーを取材した時に指摘されたことですが、近年のワイナリーの開設ラッシュによって、苗木が圧倒的に不足しているようです。これが解消されるには少なくとも数年以上必要と考えられます。

*樹齢の不足
樹齢が高い歴史のあるワイナリーはまだまだ少なく、新しく植え足している状況ですので、30年を超えるような、味に深みを表現できる葡萄の樹がまだまだ少ないのが現状です。
ただ植えられて間も無い、またはこれから植えられる葡萄が30年すると楽しみというのも、造り手の人々が口にしているところです。

以上をまとめると、、、

「日本ワインブームの到来と共に、品質向上も目指して”日本ワイン”というカテゴリーが出来た。一方耕作放棄地の増加で畑に出来る土地は増えたが、ワイナリーの急激な増加で苗木不足に陥っている。品質向上は平均樹齢がさらに上がる、今後10-20年でさらに期待され、一過性のブームで終わらせるのはもったいない。」
といったところでしょうか。

 

さて当日お出しした5本のテイスティングコメントです。甲州2種はそれぞれ和食、洋食との相性の違い、他にも、納豆に合う赤、泡の赤、コスパ抜群の赤と、比較として面白いラインナップでした。

 

1.塩山洋酒 甲州 重川 2016 (下写真右から2番目)
香りはクリーンでわずかに柑橘のような風味も入る。味わいに透明感があり、クセが少なくすっきりとした辛口。甲州らしい苦みやアクセントは控えめにあり、シンプルな味付けの和食系に合うワイン。

 

2.都農ワイン 甲州 2016 (下写真一番右)
こちらは香り味わいともにわずかながらトロピカルで口当たりも艶やか、しっとりとしてオイリーな風味を感じる果実味。甲州らしいかと言われると難しいが、とても艶やかでバランスのととなった味わい。オリーブオイルを中心としてさっぱりとした洋食系に合う。

 

3.アルプスワイン ミュゼデュヴァン シャルドネ 2017 (下写真一番左)

今回の中で最も流通していて、手に入りやすいワイン。国内栽培のシャルドネも増えてきて、全体的に少しずつ値下げしてきているものの、まだ最安値級として優位性を保つ。全体的にさっぱりと飲みやすい、軽めの辛口で、シャルドネ特有のまろやかな果実味が、出しゃばりすぎずに感じられます。

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4.ぶどうの郷 山辺 カベルネフラン 2014 (上写真左から2番目)
非常にいる淡い色合いで、ロゼに近い。味わいもこなれており、数年の熟成からフルーツにも、元気さより熟れた細やかさを感じる味わい。全体的にややクラシカルながら飲みやすく、青み苦味は感じない。納豆にピタリと合ったのは大きな驚きでした。

 

5.丹波ワイン サペラヴィ スパークリング 2016(上写真中央)
鮮やかな酸があり、深い赤色。色の濃さのわりには飲みにくさ感じない。軽い素材から肉料理まで広がらせることができる。海外のワインに例えるとランブルスコの様に果実が熟して深みがある。飽きがこないバランス型ながらが飲みごたえもしっかり。中華の点心とはよく合いそう。

 

6.朝日町ワイン バレル セレクション
熟れた果実に細やかな旨味の層。溶け込んだタンニンなど非常に高いレベルの赤ワイン。バランスも良く、酸味味の出過ることなく、嫌う飲み手が少ないところも利点。もちろん肉料理にも合うが、芋煮をはじめ、しょうゆ、味噌、トマトベースの野菜の煮物にでも邪魔しない、しなやかさもある。

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続いて、当日の料理を例に、食事と合わせるヒント

左、大根のサラダ、右は冷しゃぶのサラダ

大根などあっさりめのものは、やはり1、肉のサラダは2.3あたりが合わせやすい。

左、納豆入りの揚げ巾着、右は肉じゃが。

納豆はワインに合わせるのが非常に難しいとされるが、それはミネラルの多い輸入ワインとの相性。軟水育ちのブドウ、かつ熟成した4.の様なワインは、意外なほど寄り添うことがこの日改めて明らかに。目からウロコの組み合わせ。

肉じゃがは3,5でも合うが、これも4は邪魔しない。穏やかな甲州ももちろん万能ながら、淡くて数年たった淡い赤は、日本の食卓において重宝するものです。

 

日本ワインをブームで終わらせること無く、日常に。広く、永く付き合っていきましょう。

当winelive.netでは、この様なセミナー付き飲み比べのイベントを、ワイン・日本酒で隔月ずつ行っております。詳細は下記SNSかpeatixイベントページでご確認下さい。

 

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