今回WineLive.netプロデュースの日本酒が揃うイベント「日本酒ガーデンinアリオ橋本」を、初めて相模原市のショッピングモールで行わせて頂くという貴重な経験をし、色々な可能性が見えてきました。
イベントの開催を通して、日本酒業界様々なの方のご指導、ご助力をいただきました。
その方々に報いる方法はないかと考えた時、その様子を伝えることで近郊都市での同じようなイベントの開催に参考になればと思い、レポートさせてもらうことにしました。
客層について
当然ながらこのイベントに参加してくださった人たちの大半は、普段アリオを利用している相模原と近隣のを人達です。
年齢層は20代から5,60代までと幅広いのですが、やはり40代ぐらいまでの方が多かったように思います。
日本酒の銘柄についてものすごく詳しい、という人はあまりおらず、好きだけどそんなに詳しくない、通りがかりで来てみた、ぐらいの方が大半です。
ただ日本酒の知識の積み重ねがなくとも、ひとりで3,4杯飲まれる方もいらっしゃり、なかには一人で同じ銘柄を5,6杯召し上がる若い主婦の方もいらっしゃいました。
一人2杯飲んでもらえれば御の字という想定だったため、これはうれしい誤算であり、近郊都市にも日本酒熱はしっかりとあるということ、こういうイベントを今後行っていく可能性も感じることができました。
選ぶ銘柄、注文のされ方について
前述のとおりマニアックな日本酒ファンはあまりいらっしゃいませんので、何かの銘柄を目指してイベントにやってきたというパターンはほぼありません。その上でやはり初日の久保田酒造2日目の愛知(えち)酒造のように蔵元が来ていて、直接話を聞きながら銘柄を選べる、飲めるというのは、他のイベント同様大きな魅力だったようです。
出品がのみで蔵元が来場がない酒より、やはり頼まれる数は倍近く違ったといえます。
同じ場所、ショッピングモールでも時間帯によって客層が変わる為か、頼まれるものが違うことも分かりました。
初日土曜日の遅い時間、夕方から夜、強風でとても寒い天候でしたので燗酒が出たことは当然ですが、なぜか天青スパークリング酒が次々と出ました。これは年齢層の特に女性を中心に、通りがかりの人が気軽に飲める銘柄として選ばれたことが影響しています。
二日目に売れたものは、珍しい酒米「さけ武蔵Xフクヒカリ」飲み比べセットでした。千代田蔵の人気は高かったようで、この珍しい酒米セットに対する要望や、他で飲めないものへの興味、すでにある程度日本酒を飲んでいる人の好奇心と読むこともできます。
告知について
短い期間での告知でしたが、ショッピングモールのアリオ橋本は開催までの2週間、館内のポスターも含め集中的に告知をしていました。それを見て開催を気にしていた人が多かったようで、イベントを目指してきたというよりは通り掛かったら、気にして見ていた日本酒ガーデンがやっていた、といった具合の年配のご夫婦もいらっしゃいました。
またFacebookでの告知においては、「相模原近辺では日本酒のイベントあまりないから行きたかったのに残念。」
などのコメントも頂き、競合がない場所での日本酒のイベントの可能性を感じることができました。
しかしこういうイベントやるときにもちろん一番難しいのは、採算の問題です。参加者が読めない限定的なイベント、ましてや屋外で天候に左右される中では、限られた予算の中で酒蔵や出品酒を集めることは非常に困難だといえます。その折り合いをどうつけていくか、どこかから支援を受けるのか、などこういうイベントを他で行っていくには、当然多くの課題もあります。
しかし私は可能性は充分にあると考えます。それは上にも書きましたが、現在イベントのない郊外地方都市でも、かなりの日本酒好きがいるという事実が全てだと思います。そして今でこそ定番で毎年行われている都市中心部のイベントも、最初は続くか分からないが、まずはやってみた、というものが多いものです。
固い内容でしたので、おまけ画像を2つ。豊島屋(金婚、屋守の蔵元)のはっぴを着たスタッフ2名。色合いが全く似合っていないのが、当編集長。
恐ろしいほど似合っている方はイベントのお手伝いさんで、蔵元ではありません、、、
恒例の(本業の?)テイスティング
初日の銘柄のみ
2日目は他に富鶴(愛知酒造)千代田蔵(太田酒造)も出展、出品していました。
相模灘純米吟醸雄町 槽場汲み(生酒)
口当たり軽やかで味のノリが適度にあり、穏やかに、しかししっかりと旨みが広がります。重さやクドさはなく、みずみずしい相模灘らしさが残ります。
ジビエとの相性も良かったようですので旨みのある肉料理や、適度に味のあるツマミとの相性が良いでしょう。
相模灘純米吟醸 美山錦
こちらはややフルーティーで透明感、みずみずしさ、清潔感の中に、甘さ、柔らかさに頼りすぎない引き締まった、伝統的な日本酒の旨みがわずかに絡みます。比較的飲み易い本格派、といったところでしょうか。
菊泉さけ武蔵純吟醸生原酒
原酒ということもあってか味のノリ、厚み飲み応えがあり、コメの旨みもしっかり感じられます。風味に華やかさはありますが、これもクラシカルでお酒好きの方にこそ進めたい銘柄です。
菊泉純米酒
しっかりと幅のある、燗にして映える酒でした。まろやかで、広がりのあるコメの旨みはまさしく王道の食中酒といえるタイプです。
金婚しぼりたて無濾過生
わずかに霞がかかっており、適度な飲みごたえとともにフルーティーまろやかさもあります。
屋守(おくのかみ)純米吟醸無調整生
屋守シリーズの中では最も飲みやすく、みずみずしいタイプ。フルーティーさやしっとり感、後に残らないすっきりとした余韻は飲み疲れない。初心者向き、また最初の一杯として重宝しそうです。
屋守 純米吟醸 無調整生 雄町
集中力のある旨味、ひきしまった性質はわずかにありながら、全体的にはまろやかですっきりとした印象。野菜や焼き物、香りの高い食材とも合いそうです。
屋守 純米中取り無調整生
味ののり、たっぷりしたフルーティーさが最もあるもの。丸く、厚みのある酒質の中に旨みがあり、飲み口に広がりのあるお酒です。
屋守 純米中取り無調整生 荒責
出来たお酒を絞る際、最後の部分のみ別で詰めたもの。一般的により深み、厚みが感じられるのが特徴ですが、この銘柄に関しては、そこまでそれが強く出すぎず、後味にきゅっと引き締まるぐらいで微細な屋守の違いの中でも浮いた存在ではない。全体的には飲みやすいお酒といえます。
もし今後この様な機会があれば、またイベントプロデュースに関わっても良いのですが、それにはこだわらず、日本酒・ワインの楽しみを広めてもらえるイベントであれば、そちらの支援もしっかりして行こうと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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