かつて、豊洲で行われていた頃に一度行った「日本ワインmatsuri」。その頃は他の催事などでも見かける、良く知ったワイナリーが十数件ある位で、初心者向きかな、もう来なくていいかな、と思っていた本イベント。
いつの間にか日比谷公園で開催され、前述のは大変失礼な思い込みだった。いつの間にやら中々味を見られない新しいワイナリーが多くご出展。これは行かねば、いやもっと時間を割くべきだった、と早くも次回以降に期待しながら、9種試飲。
なかなかにどれもレベルが高いです。
<つくばワイナリー>
ツインピークス 2013 白
(リースリングと自生山ブドウの行者の水を掛け合わせた”北天の雫”という品種。)雑味なくすっきりした飲み口。数年経て穏やかで澄んだ果実感。派手さはないですが、さっくり飲むにも、じっくり食事と合わせるにも良い相棒となってくれるでしょう。
https://tsukuba-winery.kadoya-company.com/
<Cfa バックヤードワイナリー>
オープニングアクト 甲州
酸が鮮やかでモダンでありながら、ジワリとした甲州の風味に懐かしさも感じます。ただ後味に残るきれ引き締まった感じが印象的。不思議なバランスを持ち合わせたワイン。
オープニングアクト 甲州 オールドファッションド(オレンジワイン)
リッチで幅、コクががあり、タンニン分はやや浮いている。数年寝かせてまろやかになる可能性があります。この年まで色づきがしっかりとしていますが、次の年からは酸化を抑えて色が薄くなるそう。
<東晨洋酒>
甲州街道栗原宿産ケルナー
非常に透明感とキリがあり、果実の甘みはほとんど感じない。印象的な酸味と硬く引き締まったその中に、涼やかで微細な白い花のような、ケルナー由来の風味が見え隠れします。
ソフトなタッチは無用といった直球のワイン。
SO2無添加 マスカットベイリーA
こなれたナチュラルな果実味が適度に広がりますが、酸化や臭みといったネガティブなイメージはあまり感じません。飲みやすくも味わい深く、ピノノワールやガメイなどあらゆる品種の風味にも似た個性も入り混じる複雑なタッチの、完成度の高いワインです。
https://yn-sunriver.jimdo.com/
<信州たかやまワイナリー>
ソーヴィニョンブラン
長野県高山村で標高400メートルから800メートルといったあらゆる条件で葡萄栽培できる生産者です。
とろみと鮮やかさがあり、キレや柑橘の風味だけに頼らない、たっぷりとした鮮やかな果実味を伴う。グレープフルーツの果汁から洋梨パイナップルといった柔らかいフルーツのフレーバーが広がります。
http://www.shinshu-takayama.wine/
<ノーザンアルプスヴィンヤード>
オルター シャルドネ アンウッド2017
穏やかでつるりとしながらさっぱりとした果実味。雑味は全く無く後味の抜けも良い。冷やしてさっぱり飲むこともできるが、温度あげて緻密な果実味を楽しむのも一興。(写真はLab.シャルドネオーク)
http://navineyards.lolipop.jp/
<島根ワイナリー>
マスカットベリーA
チャーミングで華やかな風味。ベイリーA由来のイチゴ、チェリーような華やかな風味はそのままに、雑味なく丸い果実味が癖なくゆったりと広がり、非常に飲みやすいバランスの取れている。産地の砂質の特性をうまく活かした赤ワイン。
https://www.shimane-winery.jp/
<秋保ワイナリー>
スチューベン ロゼ
鼈甲色や茶みがかった色付きのロゼ。甘みありたっぷりとして、青み、雑味なく甘旨いグラマラスな味わいです。いつまでも飲んでいたくなるリッチなボディの風味は、「辛くないと飲まない」という方には合わないかもしれませんが、クセになる味わいです。「甘くとも旨けりゃいいよねスチューベン」
いや本当に次回以降が楽しみです。日本ワインだけのイベントでも、今なら増やせますよね。
撮影データ全損という危機を助けて下さった仲間にこの場を借りて感謝申し上げます。
文:吉良 竜哉
イベント写真:Hondaさん、Ooshimaさん
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