いつもお読み頂きありがとうございます、「竹林」醸造元、丸本酒造の6代目、丸本と申します。
全12回の連載は今回で7回目、いよいよ後半です。今回は酒米の粒の大きさの話。我々が直接米を栽培する理由もここにあります。
酒米を栽培していますと田んぼごとの癖に悩まされます。沢山やるほど長年やるほど見えてきます。
田んぼというのはエライもので100年ぐらい過去を記録しているような気がします。ある田んぼでは、真ん中に蛇のように稲の背が高くなるエリアがあり、おそらく戦前に水路をはさんだ2枚の田んぼを合筆したのでしょう。その水路の名残が稲の状態に現れます。
田んぼごとの違いは本当に顕著ですが、収穫後は全部一緒ごたにして、粒の大きさで仕分けられます。そして穀物検査で(大粒=特上)になっても(小粒=1等)になっても、もう田んぼの違いはわかりません。
ほんとうは、田んぼによっては肥料が不足気味で硬いお米になったり、堆積窒素が多くて稲が大きく育ったりと、粒の大きさには現れない栽培特性がお米の中に残ります。これらがごちゃ混ぜの状態で流通する限り、酒蔵ではこの違いは判りません。
酒造りの現場では本当に真剣勝負をしているのに、米質の違いの原因を永久に知らされない事になります。
注)穀物検査がナンセンスと言うのではありません。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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