Western farm press.comの記事
カリフォルニア州パリーアのカーニー農業研究開発センター(Kearney Agricultural Research&Extension Center)に所属するカリフォルニア大学農業技術者のAli Pourreza氏はカメラ搭載のドローンを飛ばし、バーチャルブドウ畑を作るための画像を収集しています。
すでにVRを使った畑の管理技術は存在するものの、とても高額なため、より手頃な価格で導入出来る技術を開発するために取り組んでいます。
160エーカー(約65ha)を約30分〜2時間で撮影を終え、地図作成することができます。
重労働でもある、畑の管理において各畝を見て回る、時間的、経済的負担を減らし、将来的には栽培において、より迅速な意思決定をもたらせるとしています。
Pourreza氏は「生産コストを最小限に抑えるだけでなく、肥料、殺虫剤の最低限の使用量を場所ごとに割り出す為に必要な“処方箋マップ”の作成も出来るため、環境保全や有機栽培の計画にも活用できる」としています。
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(注:この記事は栽培全体の話でブドウのみを扱ったものではありません。)
ここから winelive解説
ブドウ畑の管理というのは、皆さんの想像以上に重労働であります。こういった技術でその負担が軽減され、また農薬の低減など環境にも役立つとはなれば期待できる技術でしょう。
私がこの記事を読んで思ったこと、それは山形の取材時にも問題に挙がっていた、耕作放棄地の拡大、その対策にならないか、というところです。
年々畑の所有者が高年齢化し、肉体的に自分の手に負えないと言うところから、人に譲ったりできない場合、耕作放棄地として残ってしまいます。そんな場合にも、「この技術を使えば何とか継続できる」という人も増えてくるのではないでしょうか?普及が望まれる案件だと思います。
編集・解説:吉良 竜哉(winelive.net編集長)