デカンター”Decanter”による記事

出典 http://www.decanter.com/wine-news/french-wine-harvest-2017-373091-373091/

 

2017年のフランスのワイン生産量が前年比17 %減と歴史的な低収量になると見込まれる、と伝えている。

生産量は3,700~3,800百万ヘクトリットルの見込みで、前年2016年の4,550万ヘクトリットルを大きく割り込むとみられる。原因は春に襲った霜害で、フランス農林省によるとここ最近5年の平均よりも16%低く、歴史的な不作年だった1991年を下回るとみられる。
当然ワインによっては入手困難、価格の高騰が考えられる。

最もその影響を受けたのがボルドーで、春の霜により強烈なダメージを受け、地域によって50パーセントの収量減となることもあり得る。

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他の地域ではアルザスが前年比30パーセント減、一方前年の2016年に低収量となっていたシャンパーニュ、ブルゴーニュ、ロワールなどは全体的には若干終了が回復する見込みだが、ここ5年の平均からすると低いレベルであることには変わらない。

ただしブルゴーニュは例年通り被害に地域差があり、今年はシャブリ、コートドニュイ、ボージョレのフルーリー等の被害が拡大。

Water covered vineyards are seen early in the morning as water is sprayed to protect them frost damage outside Chablis

ボルドーの大手生産者などは、畑で火を焚く、ファンを回す、ヘリコプターを飛ばすなど霜害対策を行っている。

 

主な地域別の収量見込み

シャンパーニュ 前年比 +8% (過去5平均 –9%)

ブルゴーニュ 前年比 +14%

アルザス  同 –30%

ラングドックルーション 同 –6%

ロワール +7%

 

ここから winelive解説

ここ最近の異常気象は葡萄栽培及びワイン生産にも深刻なダメージを及ぼしていまして、これまで銘醸地とされてきたところが、今後栽培が困難になり、一部生産者の廃業、また商品価格の高騰なども覚悟しなければなりません。

生産者を想うと心苦しいですし、古くからのワインファンには残念この上ない事態ですが、視点を変えれば、こうした状況下こそ、今まで日の目を見なかった生産地や銘柄、新しい商品の発掘に力を入れるべきでしょうし、また日本の国内の立場からすると、国産ワイン、酒の輸出促進に力を入れるべき機会でもあります。

このような問題は2011年のブルゴーニュの収量減以降常態化しており、このまま続くとかつてのフィロキセラショック以来の、ワイン業界における深刻な問題となりかねないところまできています。

まさに今流行の「サステイナブル」(持続可能)というキーワードに逆行するだけに、地球温暖化を食い止める対策も、急ぐべきでしょう。

ちなみに、上記ニュースでボルドー全般の収量が減るかと思われ、調べたところ下記の様なデータがあり、特にジロンド河右岸のダメージが大きく、左岸川沿いは被害が少ない様です。

frost04

編集・解説:吉良 竜哉(winelive.net編集長)

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