昨今、日本酒のイベントも数が増えました。そんな中でも今回取材した「Style J. Sake」は王道、実力派の蔵が多く、造り手の方ともゆっくり話が出来るのが魅力です。

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利酒師等の認定団体でもあるSSIが主催しており、失礼ながら、人寄せの為の「超人気蔵」が少ない分、発見が多く、お酒そのものと向き合えます。特に、元来の日本酒好きの方にもおすすめ出来るイベントではないでしょうか。毎年やっているようなので機会があれば是非。

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さて、今回から掲載数も絞って、本当に良かったものをコメントつきで紹介いたします。今回は12銘柄。

 

<一品>  吉久保酒造 茨城

*純米吟醸 単稈渡船

すっと入り、細やかで素直なコメの旨みが広がる。切れも適度にあり、優しい余韻が広がります。

 

<羽水> 株式会社せんきん 栃木(5月から新たに発売された仙禽の新ブランド)

*純米

軽めで細かい味わい。後半ややコメの旨み切れを出す。仙禽の酸味ではなく、コメの旨みでボディーを造るタイプ。

 

*生酛

とろみ少しあり、優しい旨み。トロピカルなフレーバー。適度な力とふくらみが融合したタイプ。

 

 

<龍力> 本田商店 兵庫

*エピソード1 青

つるりとトロピカルで、やや甘味のあるタッチ。アフターの酸が心地良い。次を期待させる変化のある、上手な造り。

 

*エピソード2 黒

幅があり、やや雑味や厚みを持ったクラシカルな中心。余韻は逆にストレート広がりがあり、無理なく飲める。

 

<富鶴> 愛知酒造 滋賀

*とみつる 純米吟醸

口当たりが屋ややアルコール感が浮くが、じわじわと深い旨みが魅力的に広がり、コクと優しさ、まじのノリが良く、火の通った味の濃い魚、例えばブリの照り焼きなどが食べたくなる。

 

*純米大吟醸

丸くとろみがあり、コメの豊かな風味が広がる。艶やかで旨みがあり、やや淡白な食材とうまく組み合わせられそうなイメージ。例えばエビや豚しゃぶと合わせて見たい。

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<七冠馬> 簸上清酒 島根

*ザ セブン 特別純米 漆黒のS

引き締まって、ややこもり気味の香り。丸く艶やかでとろみと細かい酸がきれいに伸びを演出します。
鮮やかさと旨みがうまく表現されたお酒。

*ザ セブン 純米吟醸 無濾過原酒 タイプM

丸くとろみがあり、酸、苦味がくっついたようなボディが、下から押し上げ、その後広がるような高揚感があり、その為余韻に楽しさを感じるお酒。

 

<ニ兎> 丸石醸造 愛知

*黒 大吟醸

チェリーやリンゴパインジュースなど様々なフルーツのフレーバー。モダンで伸びがあり、飲み心地良くすいすいと口当たりよく通る。雑味を抑えて華やかさで飲むタイプ

 

*緑 吟醸

よりツヤと細かい酸によるじわりとしたフルーティーさを表現。心地よい甘旨味。

<澤の鶴>

*古酒 1973

編集長の1年先輩、、、

ひね感が少なく、色も綺麗。練れて複雑な香味、杏などのドライフルーツや米のエキスなどの香味中心。これで1万円なら十分に価値あり。


 

今回ご紹介したものは、ややレア度が高いものが多いですので、見つけられたら購入をおすすめします。