ポルトガルワイン、飲んだことありますか?ほとんどの方は、ポートワインか猫の描いてある薄いヴィニョヴェルデ止まりなのではないでしょうか?
このポルトガルワイン、以前若手生産者達「ヴィニョヴェルデ・ヤング・プロジェクト」が来日した際にレポートしました通り、実は今「熱い」のです。注目度は年々増し、今回の試飲展示会にも多くの方が訪れていました。
地ブドウが多くて、安くて飲みやすい、という条件では、かつてのイタリアワインが広まる前の状況と似ています。あとは、日本の方の口にも合う、ポルトガル料理がどこまで広がるかも鍵を握りそうです。
さて今回は味を見たほとんど、26種類のレポート。お奨めのものには、久々に★マークをつけております(11種)。<>で囲まれているのが生産者名です。
<ニーポート Niepoort>
ヴェルテンテ Vertente 2014
澄んでいて透明感のある香りながら、深みのあるベリー香も感じられます。
酸はしっかりと支配的ながら、なぜか心地よく、それに負けない果実のフレーバーがしっかりあり、全体的に刺激的な赤ワインです。
★シャルム Charme 2014
明るいルビー色。澄んで伸びやかな果実の香り。これも酸があり、少し固いですが、爽やかさ、鮮やかがあり、メリハリがくっきりとしています。ブルゴーニュ的な透明感、華やかさもあります。
★バトゥータ Batuta 2014
バトルこの3つの中では最も熟した香り。明るくとろみと酸が拮抗していて、黒みも入ります。赤い果実が余韻までしっかりとあり、全体的にバランスのとれた上出来のワインです。
<ルイス パト Luis pato>
ヴィニャス ヴェーリャス (赤) Vinhas Velhas 2007
エッジが茶みがかり、樽香が強くドライフルーツなどの香りも。タンニンは中程度。酸は鮮やか、少しひね感が出ているのが残念。
ヴィーニャ バロ-ザ Vinha Barrosa 2013
甘く赤いベリー香。とろみとまったりとした味わい。フレッシュさもあり、コク、重さもちょうどいいワインです。
<ソアリェイロ Soalheiro>
★ソアリェイロ Soalheiro 2016
少し熟したエッジながら、フレッシュなアロマ。強すぎず適度にバランスが取れています。程よいミネラルと穏やかな果実味から、焼き野菜などに合いそうで、夏に活躍しそうです。
ソアリェイロ レゼルヴァ Soalheiro Reserva 2015
ややべっこう色また、わた飴のような香りもまったりとして、幅ボリュームがあり、甘みととろみがあります。パいンや甘夏などほのかに熟した香り、全体的にほっこりとして、親しみやすい味わいです。
<ルイ レギンガ Rui Reguinga>
テレヌス (白) Terrenus
テレヌスホワイト軽く黄色からグレーの色あいが射します。米麹や穀物系の香り。ひねてバランス悪い。アタックこもり気味で、少し待つ必要があります。
テレヌス (赤) Terrenus
深く鮮やかなガーネット。乳化した風味にコクがあり、白よりは少しまし。酸があり、少し香ばしい。悪く言うとよくありがちな味わい。
<エスポラオ Espora^o>
★プライベート セレクション(白)Private Selection 2015
レモンからややべっ甲がかった色合い。とろみと熟した柑橘のフレーバー。マルメロやパインなどの香り。丸くとろみがあり、酸、軽い苦味がアクセントになっている。コストパフォーマンスの高い白ワイン。
★プライベート セレクション(赤)Private Selection 2012
香りはロースト感があり、レーズンの風味。バランスはほぼ完璧なアロマ。タンニン、酸が細やかで、品良く広がりがあります。重過ぎないが干しブドウ感もしっかりとあり、好感の持てる赤ワインです。
<ジョゼ マリア ダ フォンセカ>
ペリキータ ロゼ Periquita Rose 2015
色合いもきれいなサーモンピンク。あっさりとして邪魔しない味わい。悪く言うとよくありがちながら、飲みやすく食中酒として気軽に使えそうです。
レゼルヴァ Reserva 2013
くすんで還元香があり、やや馬小屋のような風味。ナッツや香ばしいフレーバーが強め。酸と熟した香りがあるが、全体的になじまず、苦味があります。ハードチーズは食べたくなるかもしれません。
<カーザ ダ パッサレーラ Casa da Passarella>
★オ エノロゴ エンクルザード O Oenologo Encruzado 2015
爽やかさがあり、さっぱりとした口当たり。軽い苦味もあります。アタックは強さにかけますが、舌触りは良い。
アバニコ レゼルヴァ Abanico Reserva 2013
酸、タンニンうまくまとまり、口当たりよく、細かく熟度も良いワイン。厚みも幅があります。
★オ エノロゴ O Oenologo 2013
深みのある赤紫。トロミとミネラルの伸びがあります。果実感があり、もたつかず、味茂細かく広がりがあります。酸も緻密で上品な味わいといえます。
<モンテ ダ ラヴァスケイラ Monte da Ravasqueira>
モンテ ダ ラヴァスケイラ Monte da Ravasqueira
まったりとして熟果があり、丸みがあります。ややドライで若さが目立ちます。フレーバーは深みがあります。
レゼルヴァ Reserva
熟した果実のアロマにザクロ、香ばしい風味があり、エッジがあり苦味が少し感じられます。
干しぶどうのアロマ、適度な果実感があり、香ばしく品の良い風味。鮮やかな酸があります。
ヴィニャ ダス ロマァス Vinha das Roma^s
表情豊かで酸があり、メリハリがしっかりとしています。若干ミントのフレーバーとローストした組が少し出ています。
<ソグラペ Sogrape>
カーザ フェレイリーニャ プラナルト レゼルヴァ Casa Ferreirinha Planalto Reserva 2016
清涼感とグラッシー風味があり、夏向きの白ワイン。緑の風味がある。爽やかさがあり、タンニンが。不思議と海苔のようなフレーバーが若干後口にあります。
★カーザ フェレイリーニャ プラナルト パッパ フィーゴス Papa Figos 2016
(日本未輸入)実際には数種類のブレンドながら、イタリア中部のマルヴァジアのようにアロマに華やかなスタイル。まとまりがありフルーティーでジューシー。フローラルで夏向き。フルーツのフレーバーと共に若干の苦味が締めます。
カーザ フェレイリーニャ ヴィーニャ グランデ Vinha Grande 2014
鮮やかな風味があるものの、まだ若干若さが残る。赤い果実の風味ドライで、細い酒質。深みのある香り。まろやかで熟した果実の風味、後半ドライでモダン、まとまりがある。
<ジュリア ケンパー Julia Kemper>
アラゴネス Arragones 2012
深みのある赤色。スパイシーでスモーキーな風味。重さは適度で、ロースト感が強い。香ばしい風味。
<マグナム カルロス ルーカス ヴィニョス Magnum Carlos Lucas>
(このワイナリーの白ワインはどれも秀逸だか、ワインも安いレンジほどコストパフォーマンスが良い。こういうワインこそ輸入が待たれます。)
★リベイロ サント(白)Ribeiro Santo 2016
香りフレッシュで、軽くあっさりとした風合い。まとまりがあり、余韻が華やかに広がる。クセがなく艶やかで、フルーティー。
★リベイロ サント エンクルザード 2016
まとまりがあり、コクがあり、フレーバーは香ばしくとろみがあり充実した味わい。
★リベイロ サント ヴィーニャ ダ ネーヴ Vinha da Neve 2012
熟した果実のトロピカルな風味。酸、ミネラルが立っており、個性はあるが、フローラルでバランスが良い。
リベイロ サント(赤)2015
赤果実の鮮やかな風味。熟度もよく、バランスがあり、トロミがある。コストパフォーマンスが高い。